日比谷にも住みたい

日常雑記絵日記ブログ「荒川区に住んでます」の宝塚観劇記録用の日比谷別宅です

雪組公演『るろうに剣心』を観てきた


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宝塚雪組公演るろうに剣心』を観に行ってきました。
超眼福でござった。

るろ剣は、小学生のときに漫画で読んでいました。が、最終回までは読めてないので、だいぶお久しぶりだったのですが、敵キャラの名前とかけっこう覚えてるものですね。夢中で読んでいたものなあ。

宝塚版は、オリジナルストーリー&オリジナルキャラが敵役で出てくるので、いったいどんな話になるんだろう? と期待大でしたが、とても楽しかった〜。

雪組トップスター早霧せいなさん(以下、ちぎさん)の剣心は、漫画版の剣心を3Dプリンターで印刷したよ、みたいなかんじでした! もともと剣心はいかにも少年漫画の主人公らしいキャラクター(普段はぼーっとしてるけど実は最強だぜ、なところ)ですが、「おろー」とぽやーんとした普段の姿と、まるで刃の切っ先ような鋭さと殺気を見せるところのギャップ、そして笑っていても常にまとわりついている寂しさや孤独。そういう複雑さを、ともすればとっても漫画っぽくなりすぎそうなところを、よくぞちぎさんはサラリとかっこよく表現して見せてくれたと思います。特にちぎさんの剣心は、話し方がとても穏やかなので薫や弥彦が懐くのも納得。最初の奥さんとの悲しい過去のエピソードも、うまいこと詰めたなあというかんじ。それにしてもちぎさんは本当に美人ですね。そしてあんなにお芝居で大変な殺陣をしまくっているのに、最後のレビューでは踊りまくっていて、私がちぎさんの1日を体験したら開始20分くらいで死ぬなあと思いました。

ヒロインの神谷薫を演じる咲妃みゆさんは、喉が本調子ではないのかな?、私が観に行った日は少しハスキーボイスだったのですが、それが下町の剣術小町っぽくて、いい味になっていました。咲妃さんは、お芝居はもちろんショーなどの短い場面でも、場面ごとに違う人に見えて(憑依系役者というんでしょうか)、演技することが本当に大好きなんだなあと、応援したくなる女優さんです。今回は「おてんば薫ちゃーん」というかんじで可愛かったです。

短い上演時間で、薫が剣心に惹かれる理由、剣心が薫を守りたいと思う理由をどう観客にわからせるか、というのが難しいんじゃないかなあと思って観てたのですが、正直駈け足だなと感じた部分も多々ありましたが、最後の薫の台詞「流浪人のあなたが好き!」のひたむきさ、そしてそれを受けた剣心の、他人と距離を取っていた「おろー」の鉄壁が、居場所を見つけてふわりと消えたさまが、見つめあう剣心と薫の姿で理解できて、ああこの二人はずっとこれから一緒に生きて行くのね、良かったね!、ということで、宝塚らしい愛に溢れた大団円となりました。とても面白かったです。

そしてそして宝塚版のオリジナルキャラ、加納惣三郎を演じる望海風斗さん、登場からもう目が離せなくなる存在感。とにかく歌がうまかった〜!! そしてねっとりしていた。キャラクターとしては、だんだん江戸川乱歩の小説に出てきそうな変態悪役っぽくなっていて、もう悪すぎて面白すぎたんですが、悪役らしい悪役の生き様が、痛快でかっこよかったです。

他のキャラクターもみなさんイメージ通りで、とってもかっこよかったのですが、月城かなとさん演じる蒼紫と御庭番衆軍団が、おどろおどろしいのにアイドルグループっぽかったのが新鮮でした。
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根本的にみんな真面目そうに見えるんだろうか、御庭番衆……

前作『星逢一夜』では、我が家は夫婦で泣かされまくった雪組さん。おお、来週BSで『星逢〜』の放送があるので録画しなくちゃだ。
今回は泣くストーリーではなかったですが、とても楽しかったです! 雪組さんのビジュアル力の高さも活かしたミュージカルだったと思います。

この日記を書いているとき、熊本の地震がありました。こわいですね。ちぎさんやみゆちゃんも九州ご出身、さぞご実家が心配でいらっしゃることでしょう。地震ほんとうにやだなあ……。